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新緑に 葉衣替えて コイ泳ぐ


 今年は桜の開花が早かったものの、4月は寒い日が続いたこともあり、園庭の桜、特に枝垂桜が遅くまで残りました。風雨で花びらが散った後の庭のできた大池に貯まった花びらの「絨毯」は思わず走りたくなる桃源郷です。他にもアケビの花やチューリップ、タンポポなど植え込みや鉢植え含め園庭は花盛りの中、新年度が始まり早ひと月余り・・・。



 在園保護者や職員等から材木類を多数いただき(感謝!)、早速園庭、たたきで春の大工仕事も始動。作業で出るおがくずやカンナの切りくずも集めて、花びらや白砂などと共に「泥ケーキ」や流しそうめん」にしたりして、遊びの「ダシ」にしている貪欲な子どもたちです。

 

 さて昨年度に新入園の子を紹介する恒例の連続クラス便り(ぐみ、どんぐり、うめもも)が写真中心なのでオクレンジャーでしたい、と職員たちからの声を受けて、それはそれで手間も減りましたが、逆に在園保護者から寂しいという声もあり、今年は再び復活。アナログ的ですが、毎朝玄関先で配布しながらこの時期の朝の登園時の子どもたちの様子も伺え、やっぱ意味があるなあ…改めて実感した今春です。 


 朝の賑やかな儀式?(大泣き)がど派手なぐみちゃん。時間をかけながらぐみ棟での先生とのやり取りを通じて、あるいは園庭や本園など開放的な空間に行くことで落ち着く子も…。ぐみちゃんの中でも先輩たち(昨年度0歳児さん)は堂々とした遊びっぷりで新米ぐみちゃんたちのモデルになっています(中には砦にもするすると登ってしまう強者も…)。自信満々のどや顔に笑えますが、先輩たちの落ち着きぶりが新人ぐみちゃんたちの目を引き、同じような行動をしてみたり、ぐみ棟の2階やデッキ、屋上などの空間から庭を覗いたり、叫んだりしてアピールぶりを発揮。個々に自分の気持ちを落ち着かせるペースの掴み方は異なりますが、新たな世界の拡がりを個々に感じている姿が伺えます。おやつタイム、昼食時間などはしっかり集中して、静寂の時間とか・・・(笑)。


 昼寝がまだ十分とれていない子もいますが(寝かしつけの入眠のルーティンを個々につけていくぐみの先生たちの奮闘ぶりには毎年のことながら敬服です)、少しずつ自分自身で安心・安定を見出し、園生活に馴染みつつあるぐみちゃんたちです。

 


 どんぐりちゃんはぐみ棟から本園に生活の場が変わって動揺も見られる子もいる一方、本園生活を楽しみにしている様子がぷんぷん。お片付けの声がかかると、「やだ~」と言って遊びを止めない風情に2歳児ならではのどんぐりちゃんらしさを感じます(笑)。園庭の「キャンピングカー」に籠って「籠城」して、おやつだよ~という、「エサ」にも食いつかない頑固者も…(笑)。

 それでもホールや部屋でお集まりで何か始まれば、そこにも集まって、クラス仲間で一緒にする楽しさも満喫。新入園のどんぐりちゃんもそんな雰囲気に少しづつ馴染んでいっている模様です。ご飯を食べて昼寝に荷物を持ってぐみ棟へ移動する…という生活リズムにも、「行ってきま~す」と荷物を背負ってぐみ棟に向かう姿は自信満々。本園での以上児さんに混ざっての誕生会にも違和感がなく、本園生活にやわやわと馴染んできているのを感じさせます。 


 そしてうめももちゃんは、どんぐりちゃんから進級して、いよいよ本園の玄関から登園。新しい部屋に留まらず、庭でもホールでも面白さへの嗅覚を人一倍働かせてあちこちで遊び込んでいます(新入園の子も慣れるのが早い!)。特に園庭に様々な車を走らせ(裏手の物置あたりを「駐車場」にして(昨年度の卒園生たちの遊び場エリアをしっかり伝承です・‥笑)、植え込みのあちこちから虫を探し出し(目ざとさ抜群)、桜の花びらを集めること(集中力もなかなか)など


庭を満喫。お昼ご飯後の午後からの自由遊び、その後のお集まりの流れもルーティンとして習慣づいてきました。午後のお集まり後はお帰りする子と残る子に分かれますが、午睡がなくなったので(個別でまだしている子もいますが)、そのままおのこりの遊びに入っていく様子も嬉しそうです。

 


 さくらあんずさんは2階のお部屋&ベランダがお気に入り。渡り廊下からホールを覗き、ベランダから庭を覗き、時には屋上へ続く階段を登って、朝登園する子らに「やっほ~」の掛け声も…。屋上で泳ぐ鯉のぼりにも手を振りながら、階段からベランダ、さらに庭、ホールへとあちこちに出没。ホールでのミニボールを集める遊びや大型積み木を組み合わせる遊び、あるいは庭での白砂集めの収集に庭の物置から、ロープアスレチックから木工ハウス(もっくん)の上まで登れるようになった子も増えて、友だちと声を掛け合い面白そうなところへとあちこち闊歩しています。


 そしてまつくりさんは自由遊びの中ではぐみちゃん、どんぐりちゃんがロープブランコに近づくと「あぶないよ」と声をかけたり、カメ子の掃除に混ぜてあげたり、気を遣う一方、畑作業などお仕事にも勤しみつつ、アスレバルの練習も本格化。(アスレバルは石川県私立幼稚園協会が主催する金沢市及び近郊園の年長児の幼児教育体育祭。今年は暑さを考慮して初の5月開催と日程が早まりました。)石川サンバやパラバルーンの様子などを下の学年の子らも楽し気に見ています。(4月の誕生会では早くもパラバルーン登場。)まつくりさん始め、上の学年の様子を「見る」「聞く」「感じる」ことでぐみ、どんぐりの子らの行動半径も広がり、興味関心の幅を拡げている様子が伺えます。


 入園モードの喧騒とした日々から、自由遊びでそれぞれがペースを掴み、クラス(学年)でのお集まり、活動へ…というリズムを少しづつ創り出している子どもたち。GW明けはまた朝の喧噪さが戻るかもしれませんが、新緑が深まる季節に合わせて、日常をベースに近隣へのお散歩や遠足など、園からさらに地域へと行動半径を拡げてゆく、コイの如く活動的な五月晴れのシーズンを迎えます。

                                  あゆどん(記)

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