大勢のお客さんが園内をお買い物。その様子を見ながらいろんな店舗を見回っていると、お庭から園長が「おーい!よっしー!」と呼んでいます。
何かあったのかな?と近寄ると、隣には見知らぬ外国の方2名。
「?」と思っていると、「こちら、外国から来た本当のお客さんです」と園長。
頭の中に「?」がたくさん出た後、「もしかして…」と過ぎった瞬間、「観光でフランスから日本に来たみたいだから、バザーも案内してあげて。じゃ、よろしく」とニヤニヤしながらどこかへいく園長。本当に呼び込むんです、ここの園長は(笑)そして誰が来てもウェルカムなんです、ここの園は(笑)
「おいおい、まじか~。ちょっと園長『よろしく』じゃないよ~!本当の観光客やん!どうしょ」と考えること0.5秒。それよりもこのまま放っておくことはできないと腹をくくること0.3秒、「オ~ウェルカム!どーぞどーぞ」とつたない英語で園内へご案内。ここから、よっしー一世一代の初の観光案内がスタートです(笑)
「自分たちで好きなところ回りたいかな~」と思いつつも、「いや、こんなまったく知らない場所に引きずり込まれて(笑)、放置されてはたまったもんじゃないはず!まずはとりあえず近場のパン屋へ」と年中さんがしている『たまねぎパン』やさんへ。周囲の視線も「よっしーがなんか外国の人案内してるのは、知り合い?」と不思議そうに見られるも誰もよっしーには話しかけてこない。パン屋につくと「オ~、ここはオニオンベーカリー、オニオンベーカリーね~。イッコ、ヒフテーえん、ごじゅうえん!」と同じ言葉を2回繰り返したり、日本語まじりになるのはなぜだろう…。それでもなんとなく伝わってはいるよう。ここからは言葉ではない!大事なのは伝えようとする気持ちだ!!と更に吹っ切れたよっしー。・・・であったのですが、ちょうどそのパン屋さんがハーフのお子さんで英語も喋れる子だったので、「お~!Aちゃん!英語喋れる?英語でパン50円って教えてあげて~」とすぐに逃亡。根性なしのよっしー。Aちゃんも何かを喋っているのですが、マスクをしているせいであまり聞こえず。そのフランスの方は100円玉を出してきたので、よっしーは慌ててお金箱からおつりの50円を出そうとする。しかし子どものお店のお金箱だから一方通行(お金がちょうど入る隙間しか開いてない)。焦りながら隙間に指を突っ込むよっしー。1個50円のパンを100円で売っては国際問題になりかねん!と悪戦苦闘しているよっしーを見てフランスの方が、「No、No、Two」と指を2本だす。「神か、この人は…」とよっしーよりも冷静なフランスの方。パンを2つ渡し国際問題は解決されました。
ちらりと隣を見ると、なんとそこにAちゃんのお母さん(英語ペラペーラ)がいるではありませんか!もっと早く気づいていれば!と思いながら、Aちゃんのお母さんを呼び止め、通訳をお願い。「いろんなお店があるよって言って。2階にジャパニーズ神社があるよって伝えて。ゆっくり楽しんでって伝えて」と偉そうに通訳に指示。サイテーだなこの男は。笑ながらもAちゃんの母とフランスの方が会話しているうちに、一旦その場から離脱させていただきました(笑)
ぐるりと他のお店の様子を見て回ったあと、年長さんの神社の様子を見ていると、なんとフランスの方がご来店!その場にAちゃんの母はいない。もう完全に腹をくくったよっしー。「ジャパニーズジンジャ!ドーゾ、ドーゾ」ともう気持ちでいくしかない!と神社にご案内。「え~、ここで、ねがいごと、パンパン」と賽銭箱の前でご祈祷の通訳。さらにわかりやすく!と、「ツーおじぎ」と言って2回おじぎをすると、フランスの方も真似して2回おじぎ。「ツーぱんぱん」と言って手を2回叩くとフランスの方も2回叩く。「ラスト、ワンおじぎ」と言って1回おじぎをすると、フランスの方も1回おじぎをする。やりきったよっしー。やりきった感を一人で感じているよっしー。周りのお母さん方大笑い。「なんやパンパンってwww」「いやもうそう言うしかないやん!ww」とよっしー。
フランスの方に畳に座るように伝えるため、「ここにセイザ」と正座してみる。フランスの方も真似して正座してみるが、ここは日本人との違いがあるようで、見た感じ二人とも正座が苦手そう。そこを察したよっしーは「ン~リラックスOK」と正座をくずしていいよ~と調子こいたことを言う。でもあんまり伝わってなーい。すぐに立ち上がるフランスの方。そしてよっしーは『館内放送』というお仕事のため、ゆかりどんにバトンタッチしその場を去ったのでありました♪
その後、Aちゃんのお母さんに「バザーって誰来てもいいの~?」と聞かれました。いいんです♪木の花は本当にウェルカムなんです。そこが木の花のいいとこの一つなんです。そしてウェルカムはバザーだけでなく、いつでもなんです♪観光で来られた方も未就園の方もいつでも木の花を覗いていってくださいね。ちなみにフランスの方は最後にちゃんとAちゃんの母とお見送りしましたよ♪(Aちゃんの母に「ゆっくり日本観光してね」って伝えてと、最後まで通訳に頼りっぱなしの残念な男(笑))
木の花幼稚園が観光ガイドブックに載る日を夢見て…おまけ話『よっしー奮闘記』はおしまいにいたします。
記:よっしー
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