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見送りし 背中の先に 春景色…

 

 冬模様の寒さが戻り少し肌寒い風を感じる先々週の土曜日(14日)に、26人のまつくりさんたちが木の花を巣立ってゆきました。インフルが園内の他学年でも出始め、まつくりさんに飛び火しないかとスタッフもドキドキでしたが、当日、まつくりさんは全員そろってハレの舞台に立ち、ホッと胸をなでおろしたところです。



 さて今回の卒園式、1年かけて行ってきた様々なまつくりさんのチャレンジが数えてみれば113項目あり、ならば残り7テーマをトライし、120のチャレンジをやり終えて、旅立ちたい…という、「まつくり 120チャレンジ」と銘打っての卒園式でした。ここ数年、思い出の振り返り形式ではない、「卒園式の場でも遊んで魅せる!」卒園式で、今回も遊びのチャレンジ。個々で、グループで、全員で…。「チャレンジ」なので、「成功」でも「失敗」でもいい、

とにかく挑み続ける、自分(たち)が決めた内容をどう納得のいくようにチャレンジをするか?…というのが、今回の子どもたち(&担任)の主眼(ねらい)。なので、個人でする皿回しなど「がんばれ~」という声も上がれば、協同でするカラーブロックの積み上げタワーなども、タイミングを計って何度もより高く挑もうとする姿には、おお~という声と共に、ああ~という残念な声も錯綜し、また全員のパラバルーンでの「キノコ」からの「キラキラ太陽?」への変身には驚きの歓声も…。


 在園のうめもも、さくらあんずさんと一緒に挑む…という合同チャレンジも含まれ、卒園式の中では在園児は座席から離れない、というこれまでのベテラン陣の「常識」を打ち破る取り組みは、在園児(年少、年中)たちに、「これがまつくりさんだよ!」と様々なパフォーマンスを魅せるだけでなく、自分たちと一緒にわらべ歌のチャレンジをすることで「一緒にするのはこれでおしまいだよ…」「もういなくなるから…」「次は頼むね…」

という想いを直接伝えるような、「バトン」渡しの色彩も帯びていました。日々チャレンジの取り組みも変っていき(数日前のリハで見た内容とも様変わり、これもまた木の花あるあるです…笑)、在園の子らにはホントに身近に感じられる卒園式ではなかったかと思います。


 また卒園式の舞台構成などは子どもたちのチャレンジがしやすいようにスタッフ間で整理していきますが、服装に関しては難問です。子どもたちが卒園式でしたい、というチャレンジの中身をお家の人にも自らの言葉で伝えてどういう服を選んで式に臨むのか? 子ども自身が納得できる出で立ちをお家と相談しながら、当日はそれぞれが自分で決めた服でチャレンジ…。着物を着て、竹のバンブー跳びもあれば、動きやすい軽快な服装でフープ回し(早口言葉つき…笑)に挑む子も。自分で考

えて自分で決める(結果も自分で引き受ける。着物についていたリボンが落ちても跳び続けていた姿も立派)、そんな自己決定が出来る場を卒園式という、幼稚園時代の最終章で迎えられるのも、いい風景だ…と子どもたちのチャレンジを目の当たりにじんわりと感涙。大人の顔を見る、「正解」を探し求める、大人に「寄りかかって」その場をしのぐ…という方向に向きがちな卒園生たちだったので、なおさら、自分自身をさらけ出して挑む機会を卒園式という最後の場に用意した担任にも「あっぱれ!」をあげたいと感慨深く感じておりました。


 120周年の今年度は、ある意味で「チャレンジ」の連続でした。これまでの幼稚園時代から歌い続けてきた「お帰りの歌」を、教育時間終了時にみんなで歌って「バイバイする…」そんな儀式の歌を根底から替える「おしまいのうた」作り、中学生、高校生、大学生、社会人の同窓会の開催、過去の子どもたちの手による協同製作の作品群を季節の行事に合わせて展示を行うモニュメント企画(運動会での年長入場での掲示含む)、そして「あるある大事典」作りという木の花のコンセプトブック的なライト感覚の「読み物」(記念誌)作り(個人的にはツリーハウスの再建プロジェクトも!)等々です。どれもスタッフたちは全力投球。保育業務の傍らでの別メニューをこなすことは、それぞれに木の花をより深く知るきっかけであると同時に、スタッフ間の連携、共有、繋がりを一層高める効果もありました。そんな120周年という節目の年に年長担任に二人の若手の抜擢したのも、園として大いなるチャレンジ(と思いませんか?)。子どもたちの育ちの伸びしろと身近に伴奏する担任との関係は、木の花の場合、先生と園児という縦の関係というよりは「身内」のような感覚。子どもたちの想いと担任のねらい(願い)とやりたいこと(子どもにとって)、やらせてみたいこと(担任にとって)を重ね合わせて、これまで通りではない、自分たちで

まつくりの子どもたちと対話的に取り組みを進めて主体的に「最適解」を見出していく…そんな姿は本来的な木の花あるある的チャレンジ。ベテランが無意識にきれいに「まとめる」行事作り(失礼!)ではない、もだえて葛藤し考え抜いて先輩諸氏との対話も重ねて、最後は子どもたちを信じて任せる姿勢の中に、「えりりんがエリーになったなあ…」「さわさわは去年とは違うニューさわさわやのお…」と、これもまつくりの子らのお陰やなあ…と卒園式の風景にこの一年間が走馬灯のように巡って回っておりました。


 来賓で来られた中央小の先生も卒園式初体験の理事長先生も、子どもたちの力を感じる、いい時間を頂けた、と嬉しそうに語ってくれたことも有難いことです。中央小の先生は「祝辞」をご持参されてきていたそうなのですが、会式前の会議室(控え室)にて、最後に子どもたちから学校に行ったら…という投げかけがあるので、とお願いしたところ、子どもたちの手作りの式に合わせて、自分の言葉で学校に行ったら出来る「チャレンジ」について語りかけてくれ、そうした子どもに向き合う姿勢そのものが、何よりも有難く、卒園生に向けたエールだと思った次第です。


 さて卒園生たちが今やりたいチャレンジが式全体のテーマだったので、スタッフは卒園生のぐみ時代からのエピソードを集め、卒園生の育ちを振り返った歌&エールを贈りました(相変わらず直前ギリギリの前日に完成のほぼぶっつけ本番、これまた木の花あるあるです…笑)。また在園保護者の方々も階段席から参列。最後は卒園生の通り道のアーチを園児たちに連なって、お見送りアーチロードを担って頂き、これまた感謝です。

 

 卒園して旅立った年長さんですが、週明け(16日)には卒園遠足。モスクを見学して神様研究の最後を締めくくり健民公園でいっぱい遊び、バス代を往復自分で支払い最後の園生活を満喫。その翌日は、年中さんが電車で羽咋まで出向き一日たっぷりと非日常の旅を、さらにその翌日にはうめももちゃんが金大角間の里へ、山菜探しの旅へ。どんぐりちゃんは天候の影響もあり本日ミニ遠足へ出向き、ぐみちゃんは1階テラスでまったりお弁当ランチを満喫。一年共に過ごした仲間と最後の非日常を楽しみました。


 かくて木の花暮らしの2025年度も幕を閉じます。新たな春は人生の「旅立ち」でもあり、様々な別れの季節であると同時にまた新たな出会いの時期。新たな学年に上がることで、また新しいつながり、出会いが生まれることを願っております。「チャレンジ」の一年間、本当に有難うございました。

                                      あゆどん(記)


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