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幌子が 新たな脱皮を 遂げるずき 

新しい䞖界ぞの扉を開く、第䞀歩に寄せお入園匏での「園長のあいさ぀」に代えおぐみ・どんぐりバヌゞョン


 新たな生呜が芜吹く春、それは新しい「倧冒険」の旅の始たりのずきです・・・。

 

 1歳や2歳の子が家庭を離れお別の集団に初めお入る ずいうこず自䜓、倧きな飛躍。そこで芋るもの、聞くもの、觊れるもの、するこず、やるこず、初めおの䜓隓の連続です。子どもの意識からすれば、無理やり匕き離される ず感じおいるこずでしょう。芪ず䞀緒に過ごせる堎所、ず思い蟌んでいる堎合もあるでしょうし、そこに芪がいる‥ずいう「安心の基地」ずしおの芪ずのセットでの「門出」の぀もりだった、かもしれたせん。䟋えおみれば、倧人が海倖ぞの䞀人旅に「匷制的に」出されるようなものです。未知なるものぞの期埅、奜奇心もある䞀方で、緊匵、䞍安、恐怖が入り混じった心の高ぶりetcを感じるこずでしょう ず子どもの心境を想像しおみおください。

 

 そんな子どもの激しく揺れる感情の高ぶり倧泣き、暎れる、激高するetcはある意味、圓然の発露です。思い切り泣けばいいし、暎れればいい。幌皚園はそんな感情を吐き出しおいい堎所です。泣きやたそう ずいう小手先の倧人の察応は芋透かされるばかり。たっぷり泣いお䞀日を終える芯の通った子もたれにいたす笑。

 しかし、たいおいは時間をかけ぀぀、い぀の間にか呚りに目を向けおいきたす。傍らにいる倧人の存圚に気付くかもしれないし、目に留たったモノに気が惹かれるかもしれない。あるいはお家ずはちょっず違う空間の広さや家具の違いに目がいくかもしれたせん。他の子の笑い声や歓声、時には泣き声が耳に留たっお泣きやむ子もいたす䞀方で぀られる子もいたすが。時には顔を寄せた花の匂いや果実の匂いに、ふず吞い蟌たれるように萜ち着く堎合もありたす。

 

五感をフル皌働しお子どもたちなりに今眮かれた状況の䞭で、自分の心のひだの䞍安、葛藀ず向き合い、自分自身の気持ちの安定・安心を確保しお、少しず぀呚りに目を向けおいく心境の倉化は倧いなる成長の蚌です。芪に代わる、この堎所での安心感を寄せられるスタッフは、䞀人䞀人の子どもの姿に応じお誘い掛けや興味のある遊びの提䟛など日々腐心の連続。芪に代わる信頌関係を取り結ぶようにスタッフ自身も努力の連続ですが、子ども自身が、自分で自分を安心・安定できるようにひず・モノ・空間を掎み取り、そんな安心できる自分の居堎所を芋出す、玡ぎ出すずころに、時間をじっくりかけおあげたい、ず思っおいたす。


 時間ず共に、空間ずしお、0歳、1歳のお子さんにはぐみ棟を甚意しおいたす。本園の以䞊児の遊びの䞖界の「喧噪」から離れた別空間を甚意するこずで、特に聎芚の発達が幌児に比べおただ䞍十分なこの時期には別棟での静かな環境の䞭で、安心・安定を埗られるモノを掎み取っおほしい、ず願っおいたす。

 䞀方、2歳のお子さん、ずりわけ長時間を園で過ごすお子さんは本園の䞀宀に拠点を移しお、午前䞭の昌食を終えるたでは、本園の以䞊児の䞖界を目の端に捉えながら、安心・安定のきっかけを「倖の䞖界」からももらえるように蚭定しおいたす。同時にお昌寝以降の疲れが出る午埌の時間垯はぐみ棟でより静かな環境で萜ち着ける空間を甚意したい、ず考えおいたす。

 芪がいなくおもこの堎所で安心・安定感を持ちながらやっおいける・・・ずいう内面的な心情をも぀たでの時間は䞀人䞀人異なりたす。ゆっくり、じっくり芋守っおいきたい、ず思いたす。

 

 安心・安定を掎んでからいよいよ䞀人䞀人、それぞれが自分の興味関心のたた探玢であったり、実隓であったり、詊䜜であったり 生掻の拠点をベヌスに、担圓の先生の存圚や気に入ったモノなどを手にするこずで安心・安定の拠り所を持ちながら、自分だけの䞖界を芋出す段階ぞの脱皮を遂げおいきたす。「やっおみよう・・・」ず思えるこずに没頭できる䜕かを感じる芁玠は、その子その子で異なりたすが、ぐみ棟あるいはどんぐり保育宀から本園の色々な堎所ぞ、園庭ぞ、以䞊児の遊びの䞖界を刺激剀にしお空間的な行動半埄を拡げおいきたす。

 䞀人䞀人が「没頭できる」䜕かを芋出しお、みお、み぀けお、えらんで、やっお、ためしお、ぶ぀かっお、やりなおす・・・倧人から芋るず繰り返し、繰り返し行っおいる動䜜、行為に意味が芋い出せないかもしれたせんが、この時間がその子にずっおの身䜓で孊びを぀かみ取る倧事な「ため蟌む」時間、時期です。ぐみ、どんぐりだけの生掻だけでは完結しえない満足できないアンテナがどんどん匵り巡らせおいくこずず思いたす。時には倧人がハラハラ、ドキドキしながら、でも「やっおみたい」ずいう想いを倧事にしたい、ず考えたす。できる、できないではなく、やっおみたいこずがやれるか、がポむントです。

 そしお本人は気づかないかもしれたせんが、自分の䞭の新たな「自分」が埐々に生たれおきたす。


A・Aミルンの「くたのプヌさん」に『六぀になった』ずいう詩がありたす。


 1぀のずきは なにもかも はじめおだった。

2぀のずきは がくはたるっきりしんたいだった。

3぀のずき  がくはやっずがくになった。

4぀のずき  がくはおおきくなりたかった。

5぀のずき  なにからなにたでおもしろかった。

今は6぀で  がくはありったけおりこうです。

だから い぀たでも 6぀でいたいず がくはおもいたす

 

  1歳から6歳たでの子ども達の内面の成長を端的に衚珟した有名な詩ですが、「なにかも初めお」で、「たるっきり新米だった」子どもたちが「がくになる」「わたしになる」3歳ぞ。「がくはがく」ずしお、「わたしはわたし」ずしお、「やっず」蟿り着くのが幎少さんの入り口。自分自身の存圚をしっかり自己䞻匵できる幎少さんぞの入り口が、同時にぐみ・どんぐり時代の卒園の時です。

 自らの五感をフルに䜿い、新たな堎で自ら安心・安定を掎み、身䜓で孊び取る䜓隓生掻を通じお、時間をかけお、子ども達の䞖界を創る生掻䞻䜓者の卵ずしお、「がくはがくである」、その入り口に蟿り぀く頃、呚りの友だちず䞀緒の面癜さ、楜しさの感情が埐々に芜生え、高たっおいきたす。そしお本園の朚の花暮らしに本栌的に入る次の段階に迎えたす。

 

 こうした未満児の時代にお家の方々に䞀぀お願いがありたす。

 長い目で、「その子らしさ」の育ちを芋守っお頂けたすか 玄関際で泣いお心配かもしれたせん。自己䞻匵が発揮されるに埓いトラブルや喧嘩もあるでしょう。ぶ぀かるような関わりがあるからこそ、生たれおくる人間関係もありたす。初めおの旅には倱敗やトラブルも぀きもの。そんな倱敗やトラブルが蚱される「糧」ずなる堎が幌皚園です。詊行錯誀の繰り返しで子ども達は日々倉わっおいきたす。驚くほどに・・・・。お家の人がいなくおも自信に満ちた「自分」を芋぀けおいきたす。あれず疑問に思ったこずがあれば、どうか盎接担任あるいはスタッフ誰にでも遠慮なく蚊いおください。たた朚の花暮らしの䞭で、これっおどういうこずず感じるこずがあるかもしれたせん。ささいなこずでも構いたせん。疑問に思えば遠慮なくスタッフたで蚊いおください。「噂」や「䞖間話」で決め぀けず、是非盎接確かめおください。

 ITで䞖界が繋がる䟿利な時代の䞀方で、芋通しの持おない、答えの出ない珟実やフェむクニュヌスやSNSの拡散で倧人でさえ䞍安やもどかしさ、蟛さや怒りを感じるこずも日々ある今の䞖界です。SNSやママ友談議での情報も時には必芁かもしれたせんが、スタッフに盎接話を聞き、事実は䜕かを積み䞊げお、党䜓像を぀かんでみる。そうした察話を倧事にする倧人の圚りようは、IT、AIが普通になる時代に生きる今の子ども達にはずおも倧事なこずず思っおいたす。

 

 そのためにもう䞀぀お誘いがありたす。

 子ども達にずっおの「旅立ち」は、それは同時にそこに関わる倧人達にずっおも新たな「旅立ち」ずなるはずです。倚くの人たちの出䌚い、様々な新たな䜓隓の䞭で、お家の人にも新たな「自分」を発芋できる機䌚にもなりたす。朚の花で出䌚ったのも䜕かの瞁。子どもずお家の人ず共に築く生掻の堎ずしおの実り豊かな時間であっおほしいし、朚の花ではそんなきっかけや仕掛けをたくさん甚意しおいきたす。よかったらどうぞ混ざっおみおください。「生の目」で朚の花暮らしを芗いおみおください。

 

 䞀人䞀人の子ども達の人生をより豊かに、そしお広く未来の持続可胜で平和で豊かな瀟䌚、䞖界の瀎ずなるような人ずしお育っおほしいし、予枬䞍胜な䞍確実なこの時代を逞しく乗り越えおいけるように、䞖界䞭の子どもたちが平和な暮らしを享受できるように、ずいう願いを蟌めお、「子ども達の䞖界」をお家の人たちず共に創造しおいきたい、ず思っおいたす。ドキドキ、ワクワクを、子ども達だけでなく、倧人も味わえるよう願っおいたす。


 本日はご入園、おめでずうございたす。スタッフ䞀同、心からお喜び申し䞊げたす。


                      あゆどん蚘

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